LEDランタンの電源には「乾電池」を使うものが多数派ですね。
「乾電池」はホームセンターや家電量販店、コンビニなどでも手軽に入手でき、流通量も多いので経済的にも優れています。
また、長期保存も可能なので使用頻度が低いアウトドア用途や防災用途にはピッタリです。
充電忘れや長期保存による自然放電でイザという時に使えないなんて心配もありません。
しかし、それでも繰り返し使える充電式のバッテリーは魅力的で、使用頻度の多いハードなキャンパーや日常的に他の用途などで使うという人であれば、コスト的にもエコロジー的な観点からみても有効な電源です。
LEDランタンを日常的に使うヘビーユーザーならば「充電式バッテリーで運用できるLEDランタン」も選択肢のひとつとなります。
廃棄物を減らして環境に優しくエコロジーに、消耗品にかかる費用を減らしてエコノミーに、バッテリー式のLEDランタンを有効に使って地球環境にもお財布にも優しくアウトドアを楽しみたいものです。
充電式のバッテリーが使えるLEDランタンといえばまずはじめに思い浮かべるのが「コールマン」のLEDランタンでしょう。
コールマンはアメリカのアウトドア用品の老舗ブランドでランタンのロゴマークでお馴染みです。
CPXシリーズではシリーズ共通の充電式カートリッジを使うことができます、ランタン本体の他に充電キットやカートリッジを揃える必要がありますが、機種専用品ではないので使いまわしが可能で予備のバッテリーも用意できるので長期滞在のキャンプなどでは安心です。
また、CPXシリーズは専用カートリッジの他に乾電池も使うことができますので充電ができない状況になっても電池を用意できればランタンを使うことが可能となります。
では、代表的な機種をいくつか紹介します。
【コールマン CPX 6 クアッド LEDランタン 2000013183】
[商品スペック]
光源:LED×24個
明るさ:約379ルーメン
使用電池:単1形乾電池×4本(別売)
CPX6充電式カートリッジ(別売)
CPX6充電式カートリッジハイパワー(別売)
CPX6ACパワーパック(別売)
点灯時間:アルカリ乾電池使用時 約27時間(High)/約112時間(Low)
CPX6充電式カートリッジ使用時 約3時間(High)/約10時間(Low)
CPX6充電式カートリッジハイパワー使用時 約5時間(High)/約16時間(Low)
分割式エリアライト使用時 約2.5時間(High)/約5時間(Low)
保護等級:
本体サイズ:直径170×高さ300mm
本体質量:約1.6kg
付属品:乾電池カートリッジ
コールマンのベストセラーLEDランタンのクアッドLEDランタンです、発光部は本体から外して手提げ式のライトとして使えますのでトイレに行く時などは行燈代わりとして便利です。
分割式発光部を収納する本体に乾電池またはCPX6充電式カートリッジをセットしてそれぞれの分割式ライトに内蔵したバッテリーに充電してLEDを点灯させます。
充電池や乾電池から充電池へ充電して発光させるということでシステムの不効率さは否めませんが、アルカリ乾電池では明るさ最大379ルーメン時に約27時間連続使用可能となっています。
因みにCPX6充電式カートリッジでは明るさ最大時に連続約3時間(ハイパワーでは5時間)となっていますので1泊のキャンプでも予備のバッテリーか乾電池は必須と思われます。
ランタンスタンドに吊るして使えるスタイルではなく、重量もあるので基本的にはテーブルランタンやサイトランタンとして置いて使うことになろうかと思います。
コールマン ランタン CPX6 クアッドLEDランタン 2000013183
【コールマン CPX6トライアゴLEDランタンⅡ 2000027300】
[商品スペック]
光源:LED
明るさ:500ルーメン
使用電池:アルカリ単一形乾電池×4本、CPX6充電式カートリッジ、CPX6充電式カートリッジハイパワー
点灯時間:アルカリ乾電池使用時約13時間(High)/約300時間(Low)
CPX6充電式カートリッジ使用時約1.5時間(High)/約20時間(Low)
CPX6充電式カートリッジハイパワー使用時約2.5時間(High)/約43時間(Low)
分割式エリアライト使用時約1.5時間(High)/約13時間(Low)
保護等級:IPX4対応(水没以外の雨や水しぶき等あらゆる天候で使用可能)
本体サイズ:直径160×270(高さ)mm
本体質量:1.4kg
コールマンのCPX6充電式カートリッジを使えるシリーズとしては最高の明るさとなる500ルーメンのトライアゴ、既出のクアッドLEDランタンと同様に発光部ライトを外して単独で使用できます。
クアッドLEDランタンが4分割なのに対してトライアゴLEDランタンⅡは名前のように3分割してそれぞれをエリアライトとして使用できます。
CPX6パワーシステムに対応しており充電式カートリッジと充電式カートリッジハイパワーは使用できますがACパワーパックには対応していませんので注意が必要です。
最高500ルーメンの明るさで連続使用するにはハイパワーカートリッジを使っても2.5時間しか持続しないので予備バッテリーまたは乾電池は必須となります。
この辺は共通バッテリーで明るさを追い求めて無理が生じている感が否めませんが、他のLEDランタンもCPXシリーズで統一しているならば運用は可能ではないでしょうか。
【コールマン CPX6レトロLEDランタン 2000016969】
[商品スペック]
光源:LED
明るさ:約300ルーメン
使用電池:単1形乾電池×4本(別売)
CPX6充電式カートリッジ(別売)
CPX6充電式カートリッジハイパワー(別売)
CPX6ACパワーパック(別売)
点灯時間:乾電池使用時/約63時間(100%)、約142時間(25%)
CPX6使用時/約4時間(100%)、約20時間(25%)
CPX6ハイパワー使用時/約6時間(100%)、約32時間(25%)
保護等級:
本体サイズ:直径135×高さ295mm
本体質量:約750g
付属品:乾電池カートリッジ
アウトドア用品の老舗であるコールマンらしい燃料式ランタンのようなレトロスタイルのLEDランタンです。
CPX6充電式カートリッジと単1アルカリ乾電池が使える2WAY仕様で乾電池で使用すれば約63時間も連続点灯しますのでキャンプでの使用であれば予備の電池は不要です。
充電式カートリッジでもハイパワーであれば6時間連続点灯できますので1泊のキャンプであればギリギリではありますが予備バッテリーは必要なさそうですね。
発光色が白色と暖色の2種類に切り替え可能となっていますので好みに応じて使い分けできます。
最大の魅力はアンティーク感漂うレトロスタイルでオフシーズンでもインテリアとして使えそうですね。
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ここまでコールマンの充電式LEDランタンを紹介してきましたが、LEDランタン市場ではライバル関係にあるジェントスも2015年夏に充電式のパワーバンクシリーズを投入してきました。
パワーバンクシリーズの第1弾となる[EX-000R]は明るさが最大1000ルーメンという、ジェントスエクスプローラーシリーズ最大の[EX-1000C]と同スペックで登場しました。
充電式の専用バッテリーと単1乾電池も使えるコールマンCPXシリーズ同様にハイブリッドな仕様となっています。
【ジェントス パワーバンク EX-000R】
[商品スペック]
光源:高輝度チップタイプ白色LED×18個、高輝度チップタイプ暖色LED×18個
明るさ:1000ルーメン(白色・最大時)
使用電池:専用リチウムポリマー充電池 3.7V 5,000mAh または 単1形アルカリ電池×3本
充電時間:約6時間
電池寿命:充放電 約300回
点灯時間:白色3時間(強)/200時間(弱)、昼白色6時間(強)/250時間(弱)、暖色7.5時間(強)/300時間(弱)、150時間(キャンドルモード)
保護等級:耐塵・2m防水仕様(IP68準拠)
落下耐久:10m落下耐久
本体サイズ:直径102.2×高さ189.0mm
本体質量:約680g(電池含む)
付属品:ハンガーフック、Micro USBケーブル(50cm)、専用充電池
ジェントスから2015年夏に新製品として登場した[EX-000R]は充電式の専用電池を付属してUSB機器への充電も可能としたパワーバンク機能を搭載してジェントスのLEDランタンの新たなシリーズです。
コールマンのCPXシリーズのカートリッジがニッケル水素電池なのに対して、ジェントスのパワーバンクはエネルギー密度の高いリチウムポリマー電池を採用して1000ルーメンの明るさでも3時間の連続点灯時間を実現しました。
それでも連続点灯時間約3時間では一泊のキャンプでも途中でバッテリー交換が必要になりそうなのでバッテリーのみでの運用を考えると予備バッテリーは必須となります。
LEDランタンとしての機能は発光色の切り替えやスムースディマーなど[EX-1000C]とほぼ同等ですが、サイズが軽量コンパクトで防水・落下耐久など防災を意識した製品となっています。
発光色による明るさは白色最大1000ルーメン、昼白色で最大700ルーメン、暖色で最大450ルーメンで昼白色ではLEDランタン最強となります、因みにこのLEDランタン、発光部カバーの取り外しはできませんので白熱電球スタイルでは使うことができません。
【ジェントス LEDランタン EX-964DL】
[商品スペック]
明るさ:400ルーメン(Highモード)
使用光源:高輝度チップタイプ暖色LED×12個
実用点灯時間:5時間(Highモード)/11時間(Midモード)/40時間(Ecoモード)/27時間(キャンドルモード)
サイズ:φ87.3×217.0mm
本体重量:515g(電池含む)
使用電池:リチウムポリマー充電池 3.7V 3,000mAh内蔵
保護等級:耐塵・防滴仕様(IP64準拠)
落下耐久:1m落下耐久
ジェントスから、2017年の新商品として、またまたおもしろいLEDランタンが登場しました。
この新しい「EX-964DL」は、電源が乾電池ではなく専用のリチウムポリマ-充電池を内蔵しているにも関わらず、「パワーバンクランタン」シリーズではなく、「エクスプローラー」シリーズの充電式モデルとしてラインナップしています。
最大の特徴は、他のシリーズにはない「手回し充電機能」を持っているところ、手回しで充電された電池からUSB機器への充電をすることができる「パワーバンク機能」もありますので、災害時などの緊急事態にもかなり役立ちます。
内蔵のリチウムポリマーバッテリーへの充電は、本体右側にある充電用MicroUSBポートから、USB機器への給電は本体左側の給電用USBポートから行うことができます。
内蔵のリチウムポリマー充電池は電圧が3.7V、容量は3,000mAh、充電時間は約4時間、付属の充電用USBケーブルで約500回の繰り返し充電ができます。
実用点灯時間は明るさ最大の400ルーメンで約5時間と、1泊のキャンプでも夜の長い春秋シーズンではやや心許ないスペックですが、電池が切れたら手回し充電して乗り切りましょう。
点灯色は暖色のみでスムースディマーコントロールもついていない低機能なモデルですが、本体中央の電源ボタンは「バッテリーインジケーター」となっており、電池容量低下による充電必要時に赤色点灯でお知らせします。
防水はIP64準拠の防滴仕様となっており、防水4(飛沫に対する保護)なので雨水がかかる程度の環境であれば問題なく使えますが、他の堅牢なシリーズと違い水没は厳禁となります。
本体上部にはハンガーフックが付いており、吊るして使うことができますが、この機種には本体底のビルトインフックはありません。
「手回し充電機能」が付いたUSB機器への給電ができるジェントスLEDランタン、エクスプローラーシリーズの新機種「EX-964DL」です。
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バッテリー式のLEDランタンということでふたつの人気ブランドの商品を紹介してきました。
メジャーなところではこんなものではないかと思いますがもうひとつ気になるブランドがあります。
アメリカのキャンドルランタン定番ブランドである「UCO(ユーコ)」からも充電式のLEDランタンがいくつか発売されています。
UCOはキャンドルランタンブランドとしては日本でも人気がありますがLEDランタンはあまり知られていないかもしれません。
【UCO ピカLEDランタン 24152】
[商品スペック]
明るさ:150ルーメン
使用電池:3.7V 1.8Ahリチウムイオン電池(内蔵)
点灯時間:ロー/80h、ハイ/4h、ストロボ/120h
保護等級:IPX5(防噴流型)
本体サイズ:H160×φ50mm(使用時)、H115×φ50mm(収納時)
本体質量:約118g
付属品:充電用USBケーブル
UCOの充電式LEDランタンはリチウムイオン電池を内蔵し、USBケーブルで充電する事ができます。また、逆にUSBケーブルでスマホなどへの充電も可能です。
収納スタイルでフラッシュライトに、伸ばしてLEDランタンになる2WAYのLEDランタンです、ソロキャンプなどに重宝しそうなコンパクトなランタンです。
パワーバンクとして1800mAhは少し心許ないでしょうか。
【UCO テトラLEDランタン 24090】
[商品スペック]
明るさ:170ルーメン
使用電池:3.7V 2.6Ahリチウムイオン電池(内蔵)
点灯時間:ロー/120h、ハイ/5h
保護等級:IPX5(防噴流型)
本体サイズ:H160×φ50mm(使用時)、H114×φ50mm(収納時)
本体質量:約122g
付属品:充電用USBケーブル
先程のピカよりも電池容量が少し大きく2600mAhとなるテトラ、バッテリーの小さめなスマホならなんとかギリギリ1回分充電できそう。
ピカとはほぼ同サイズで同形状、ライトとランタンの2WAYスタイルで同じすがストロボ機能が省略されています。
【UCO アルカLEDランタン 24091】
[商品スペック]
明るさ:180ルーメン
使用電池:3.7V 4.0Ahリチウムイオン電池(内蔵)
点灯時間:ロー/100h、ハイ/6h
保護等級:IPX5(防噴流型)
本体サイズ:H197×φ65mm(使用時)、H133×φ65mm(収納時)
本体質量:約213g
付属品:充電用USBケーブル
他のシリーズよりもひとまわり大きなアルカ、明るさもラインナップ最高の180ルーメンで電池容量も4000mAhと強化されています。
ランタンモードとフラッシュライトモードの2WAYスタイルはそのままですが、点滅モードやSOSモードがあり、防災を意識した商品となっています。
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以上、アウトドア用品としてのバッテリー充電式LEDランタンを紹介してきましたが、最後にもうひとつ番外編で別ジャンルのLEDランタンです。
日本の電動工具メーカーである「マキタ」の商品です。
マキタといえばプロが使う電動工具メーカーで電動ドライバーが有名ですが当然ながら充電式のバッテリーを搭載しており様々な商品で共通で使えるようになっています。
そのマキタからも充電式のLEDランタンが発売されています、作業現場で使われる事を想定された頑丈なLEDランタンです。
【マキタ 充電式LEDランタン ML102】
[商品スペック]
明るさ:100ルーメン
使用電池:マキタLi-ionバッテリーBL7010(7.2V)/BL1013(10.8V)
点灯時間:BL7010(7.2V)使用時約4.5時間、BL1013(10.8V)使用時約8時間
保護等級:IP54
本体サイズ:H180×φ65mm
本体質量:約380g(BL1013装着時)
マキタの他の電動工具でも使える7.2Vと10.8Vのリチウムイオンバッテリーが使えるコンパクトなLEDランタンです。
先端の切り替えツマミを廻すことでランタンスタイルと懐中電灯スタイルの2種類の使い方ができます。
バッテリー性能はお墨付きのマキタだけに電動工具をマキタで統一している人にとっては嬉しいラインナップです。
連続使用時間は現場での作業時間にあわせて約8時間としたのでしょうか、明るさとバッテリー持ち時間のバランスの取れた作業現場向けの補助照明です。
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以上、バッテリー利用で消耗品をなくしてエコロジー&エコノミー、乾電池が不要な充電式のLEDランタンたちでした。