メインランタンは真っ暗闇なキャンプ場で、サイト全体を照らすようにランタンスタンドに吊り下げられ、煌々と光を放つキャンプでの心強い灯りです。
燃料系のランタンであれば、眩し過ぎるほどの光を放つ200Wクラス以上のハイパワーなランタン。サイト中央部に鎮座させているのをよく見かけます。
LEDランタンにもここ数年で相当明るい商品が発売されてきていますが、メインランタンとして使えそうな明るさとはどれくらいなのでしょう。
LEDランタンの明るさには「ルーメン(lm)」という単位が使われていますが、これを電球の明るさを示すワットに換算するとどれくらいになるのでしょうか。
(社)日本電球工業会のウェブサイトにその資料が存在します。
それによると、600ルーメンで50W相当、800ルーメンで60W相当、1000ルーメンで75W相当になるといえます。
まだまだ燃料系ランタンの明るさには及びませんが、50W以上の明るさであればサイト1区画程度の広さをカバーできますのでメインランタンとしての性能はなんとか果たせそう。
ただ、その場合タープ下や調理スペースなど、サブランタンとの組み合わせで死角となる場所をサポートする灯りが必要になりそうです。
メインランタンはキャンプでの必須アイテムと言えますが、LEDランタンで代用するならば最低でも500ルーメン以上、欲を言えば1000ルーメンは必要になると思われます。
それでは、500ルーメン以上の明るさのLEDランタンにはどのような商品があるのでしょうか。
【ジェントス LEDランタン EX-1000C】
[商品スペック]
光源：高輝度チップタイプ白色LED×12個、高輝度チップタイプ暖色LED×12個
明るさ：1000ルーメン(白色・最大時)
使用電池：単1形アルカリ電池×4本
点灯時間：白色5.5時間(強)/250時間(弱)、昼白色11時間(強)/300時間(弱)、暖色11時間(強)/300時間(弱)、30時間(キャンドルモード)
保護等級：防滴仕様(IPX4準拠)
本体サイズ：直径129×高さ246mm
本体質量：約1255g(電池含む)
付属品：ハンガーフック
ジェントスから2015年春に新製品として登場した「EX-1000C」。この商品の登場によりジェントスのLEDランタンが初めて1000ルーメンの大台に乗りました。
形状は他のエクスプローラーシリーズとは少し違うレトロなスタイルで、シリーズの特徴でもある発光部カバーを取り外すことはできますが本体底にフックがありませんので、逆さまに吊るして使用することができません。
機能的には発光色の切り替えができたり、明るさを無段階で調節できるスムースディマーが搭載されていたり、電池の残容量低下をお知らせするバッテリーインジケータがついているといった高機能タイプとなっています。
連続点灯時間は明るさ最大時に5.5時間と1泊のキャンプでギリギリ許容できるスペックといったところで、電池の数を増やして点灯時間を延ばすよりもよりも軽量であることを選択したように思われます。
白色最大1000ルーメン、昼白色で最大540ルーメン、暖色で最大400ルーメン。暖色の明るさに限れば同じジェントスの「SOL-016B」の600ルーメンが上回ります。
【ジェントス LEDランタン EX-000R】
[商品スペック]
光源：高輝度チップタイプ白色LED×18個、高輝度チップタイプ暖色LED×18個
明るさ：1000ルーメン(白色・最大時)
使用電池：専用リチウムポリマー充電池 3.7V 5,000mAh または 単1形アルカリ電池×3本
充電時間：約6時間
電池寿命：充放電 約300回
点灯時間：白色3時間(強)/200時間(弱)、昼白色6時間(強)/250時間(弱)、暖色7.5時間(強)/300時間(弱)、150時間(キャンドルモード)
保護等級：耐塵・2m防水仕様(IP68準拠)
落下耐久：10m落下耐久
本体サイズ：直径102.2×高さ189.0mm
本体質量：約680g(電池含む)
付属品：ハンガーフック、Micro USBケーブル（50cm）、専用充電池
ジェントスから2015年夏に新製品として登場した「EX-000R」。充電式の専用電池を付属してUSB機器への充電も可能としたパワーバンク機能を搭載して新たなシリーズとしての登場です。
LEDランタンとしての機能は発光色の切り替えやスムースディマーなど「EX-1000C」とほぼ同等ですが、サイズが軽量コンパクトで防水・落下耐久など防災を意識した製品となっています。
問題となるのは連続点灯時間、明るさ最大の1000ルーメンでは約3時間しか持ちませんので一泊のキャンプでも途中でバッテリーの交換が必要になりそうです。
ただ、予備のバッテリーは価格が結構しますのでバッテリが空になったら、乾電池に切り替えて運用したほうがコスト的には良さそうですね。
発光色による明るさは白色最大1000ルーメン、昼白色で最大700ルーメン、暖色で最大450ルーメンで昼白色では最強となります。
因みにこのLEDランタンも発光部カバーの取り外しはできませんので白熱電球スタイルでは使うことができません。
【ジェントス LEDランタン SOL-016B】
[商品スペック]
光源：高輝度チップタイプ暖色LED×14個
明るさ：600ルーメン(Highモード)
使用電池：単1形アルカリ電池×6本
点灯時間：37時間(Highモード)/80時間(Midモード)/600時間(Ecoモード)/450時間(キャンドルモード)
保護等級：防滴仕様(IPX4準拠)
本体サイズ：直径122×高さ240mm
本体質量：約1650g(電池含む)
付属品：ハンガーフック、カラビナ
ジェントスから2014年春の新商品として登場した「SOL-016B」。この商品の登場でLEDランタンはメインランタンとして使えそうな500ルーメン越えの領域へ突入した感があります。
エクスプローラーシリーズのベストセラー商品である「EX-777XP」の機能を継承し、そのまま大型化にしたようなLEDランタンで電池の数が倍の6個ならば重量もほぼ倍になっています。
エクスプローラーシリーズの伝統である発光部カバーを取り外して白熱電球スタイルにする使い方もできますので、ランタンハンガーやスタンドに吊るせば約50ワットの白熱電球として使うこともできます。
そしてなんといっても暖色系では明るさ最強の600ルーメンですから「ランタンはやはり暖色でしょ！」というこだわりの人にはピッタリのメインランタンとなります。
【ジェントス LEDランタン SOL-013C】
[商品スペック]
光源：高輝度チップタイプ白色LED×6個、高輝度チップタイプ暖色LED×6個
明るさ：530ルーメン(白色100％点灯)
使用電池：単1形アルカリ電池×3本
点灯時間：白色20時間(100％点灯)/330時間(10％点灯)、昼白色38時間(100％点灯)/360時間(10％点灯)、暖色40時間(100％点灯)/350時間(10％点灯)、180時間(キャンドルモード)
保護等級：防滴仕様(IPX4準拠)
本体サイズ：直径98×高さ188mm
本体質量：約830g(電池含む)
付属品：ハンガーフック
「SOL-016B」が「EX-777XP」の強化版だとすればこちらは「SOL-036C」の強化版と言えそうです。
点灯色を3色に切り替えることができたりスムースディマーやバッテリーインジケータを搭載したまま明るさを530ルーメンにまで引き上げました。
重量も電池を3個としたことで830gと軽量に抑え、それでいて白色100％点灯の最大時でも20時間の連続点灯が可能ですので2泊3泊程度のキャンプであれば電池交換は不要です。
当然エクスプローラーシリーズなので発光部カバーを取り外して白熱電球スタイルでも使用することができます。
高機能で軽量、そしてランタイムが長いのに530ルーメンの明るさとバランスの取れた優等生のLEDランタンですね。
【コールマン ミレニアLEDキャンプサイトランタン】
[商品スペック]
光源：LED
明るさ：1000ルーメン
使用電池：単1乾電池×6本
点灯時間：約14時間(High)、約68時間(Medium)、約148時間(Low)
保護等級：IPX4対応(水没以外の雨や水しぶき等あらゆる天候で使用可能)
本体サイズ：150×150×290(高さ)mm(ランタン)、170×20×190(高さ)mm(リフレクター)
質量：980g(ランタン)、400g(リフレクター)
付属品：リフレクター
ジェントスの1000ルーメンランタン「EX-1000C」と同じく、2015年春に登場したコールマンの1000ルーメンLEDランタンです、
発光色は白色のみですが電池の数を単1×6本として明るさ最大時でも14時間もの連続点灯が可能となっています。
コールマンのLEDランタンはCPX6システムの充電式カートリッジが使える商品が多数ラインナップされているのですが、このミレニアLEDランタンはそのシステムの使用を潔く捨てて使用できるのは電池のみとなっています。
下で紹介するトライアゴ(500ルーメン)がCPX6システムの充電式カートリッジハイパワーを使っても2.5時間しか持たないことを考えると倍の明るさ1000ルーメンのミレニアではこのような選択になったのでしょう。
発光色が白色のみで1000ルーメンの明るさではさすがにギラギラ感がありますのでリフレクターを標準装備して集光できるようになっており、お隣さんへの配慮もできるようになっています。
【コールマン CPX6トライアゴLEDランタンⅡ】
[商品スペック]
光源：LED
明るさ：500ルーメン
使用電池：アルカリ単一形乾電池×4本、CPX6充電式カートリッジ、CPX6充電式カートリッジハイパワー
点灯時間：アルカリ乾電池使用時約13時間(High)／約300時間(Low)
CPX6充電式カートリッジ使用時約1.5時間(High)／約20時間(Low)
CPX6充電式カートリッジハイパワー使用時約2.5時間(High)／約43時間(Low)
分割式エリアライト使用時約1.5時間(High)／約13時間(Low)
保護等級：IPX4対応(水没以外の雨や水しぶき等あらゆる天候で使用可能)
本体サイズ：直径160×270(高さ)mm
本体質量：1400g
コールマンのCPX6システム充電式カートリッジを使えるシリーズで最高の明るさだったトライアゴが、トライアゴLEDランタンⅡとなって500ルーメンにパワーアップしました。
このLEDランタン最大の特徴は分割式のエリアライトで本体から分離してそれぞれをエリアライトとして使うことができます、トイレに行く時などに便利ですね。
CPX6パワーシステムに対応しており、充電式カートリッジと充電式カートリッジハイパワーは使用できますが、ACパワーパックには対応していませんので注意が必要です。
500ルーメンとはいえこの形態なのでメインランタンとして使うには不都合かもしれませんがテープルランタンとしてはいい仕事をしてくれると思います。
【コールマン ランタン クアッドマルチパネルランタン 2000031270】
[商品スペック]
明るさ(電池8本)：約800ルーメン(Highモード)/200ルーメン(Midモード)/100ルーメン(Lowモード)
明るさ(電池4本)：約500ルーメン(Highモード)/160ルーメン(Midモード)/60ルーメン(Lowモード)
明るさ(パネル)：約130ルーメン(Highモード)/20ルーメン(Lowモード)/110ルーメン(Spotモード)
連続点灯時間(電池8本)：約20時間(Highモード)/約120時間(Midモード)/約400時間(Lowモード)
サイズ：約W146×D145×H230mm
本体重量：約1.2kg
使用電池：単1形アルカリ乾電池×4本または8本
保護等級：IPX4対応(全方向からの水しぶきに10分間耐える)
2017年登場のコールマンの新作LEDランタンは、CPX6バッテリーシステムには対応していない、発光パネル分割式のLEDランタンです。
(コールマンにはCPX6バッテリーシステムという共通バッテリーを使えるシリーズがありますが、そのシリーズでは「トライアゴLEDランタンⅡ」の500ルーメンが最大値です)
「クアッドマルチパネルランタン」の発光パネルは、本体側面4方向にあり、それぞれがマグネット脱着式となっており、分割して独立したパネルライトとして使えるようになっています。
これまでのクアッドランタンと違い、パネルを4面すべて外してしまったとしても、本体にLEDバルブが残っているのでLEDランタンとして使えるようになっています。
パネルライトは背面にスタンドがあり、単独で立てて使うことができますし、パネルライト側面にもLEDライトが付いているので、単独でフラッシュライトとして使うこともできます。
ジェントスのパワーバンクシリーズのモデルにも搭載されていますが、最近流行りの機能なのか、本体にあるUSBポートから、スマホなどへの充電もできるようになっています。
800ルーメンの大光量でメインランタンとして使う、発光パネルをそれぞれにサブランタンとして使う、パネルを並べてエリアライトとして使うこともできるなど、いろいろと使い方を工夫できるマルチなランタンです。
Coleman(コールマン) ランタン クアッドマルチパネルランタン 2000031270
【コールマン ランタン バッテリーロックLEDノスタルジアランタン 】
[商品スペック]
明るさ：約700ルーメン
連続点灯時間：High/約15時間、Low/約250時間
サイズ：約直径18×高さ35cm
本体重量：約1.8kg
使用電池：単1形アルカリ乾電池×6本またはACアダプター(付属)
保護等級：IPX4対応(全方向からの水しぶきに10分間耐える)
付属品:ACアダプター
USB出力:5V1A
対応収納ケース:ソフトランタンケース2
コールマンの新しいLEDランタンのシリーズである「バッテリーロック」シリーズの中で最も明るいのがこの「ノスタルジア」の700ルーメン。※2017年8月現在
バッテリーロックシリーズとはコールマン2016年のカタログから追加された、電池の消耗を防ぎ、液漏れを防止する「バッテリーロック機構」が搭載されたシリーズです。
古き良きガソリンランタンを模した「ノスタルジア」は、ツーマントルランタンボディを使用し、ウォームカラーのふたつのバルブが優しい光を放ちます。
ノスタルジックなスタイルに似つかわしくないUSB給電機能もついていますが。
レトロな雰囲気の漂うコールマンらしいランタンです。
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